食事のチカラ〜心と体に栄養を〜

栄養療法や食事など食で心身の不調を改善するために役に立つかもしれない情報を発信していくブログです。

糖質制限中のエネルギー不足に〇〇〇!敬遠しないで、悪者にされがちなアレがすごく大切!というお話

こんにちは、今日もご閲覧ありがとうございます

前回、糖質制限している方は、糖質を抜くかわりにタンパク質をしっかり摂らないとカロリーや必要な栄養素が補えず不調になったり、空腹感がなかなかなくならなかったりといった問題が起こる可能性があることをお話させて頂きました。

ただ単にタンパク質が不足しているだけであればタンパク質摂取量を増やせば良い!という訳では無いことも知っていただけたかと思います。
特に少食の方、元々糖質を中心の食事をしていた方などにとっては沢山食べられない、食べてもタンパク質上手くエネルギーに変えられないなどなかなか難しいことも多いということもお話しましたね。

今回はそんな方に特にお伝えしたい、また、糖質制限中でも栄養不足、不調、疲労感、痩せすぎなどにならない、健康的に糖質制限をするために最も必要なことをお伝えしたいと思います。
前回の記事を読んだ方や、糖質制限に詳しい方なら薄々お気づきかもしれませんね(苦笑)

それが「良質なあぶらの摂取」です。

糖質、タンパク質がだめならあぶら、ということですが、意外とこのあぶらが摂れなかったり、敬遠してしまったりという方が多いのです。

あぶら=健康に悪い、悪者、というイメージが浸透してしまっているからかもしれませんね…。
でも、実際にはあぶらは糖質制限に欠かせない、強力な味方なのです!

ここまで何度もあぶらあぶらと言ってきましたが、わざわざひらがなで書くのには理由があります。
基本的にあぶらというものは常温で液体のものは油、固体のものは脂というように分類されると言われています。
オリーブオイルや亜麻仁油、ごま油などの主に植物性のものは油、バターやお肉の油、例外ですがココナッツオイルなどの動物性のものは脂と言えますね。

なぜ油をひらがなで書くのかという理由がここにあるのですが、糖質制限で味方になるのは植物性のものだけではなく動物性のものも含めたほぼ全てのあぶらです。

テレビ等では植物性のものは健康によく動物性のものは健康に悪い、魚の油は良いけれど肉の油はダメ!とも言われることもありますが、実はそんなことは無いのです。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、あぶらは1gあたり約9kcalと糖質やたんぱく質と比べて高くそのせいもあって「とりすぎると太る原因になる!」とも言われており、敬遠する方も多いのかもしれません。

しかし、最近になって知られるようになりましたが太る原因というのは血糖値の変動、糖質の摂取量によるところが大きいのです。

実際によく言われることですがあぶらを沢山摂っているはずのフランスやイタリアの方は何故か肥満が少なく健康な方が多いのはあぶら、とりわけ良質なあぶらを摂っているからだそうです!

そう考えるとあぶらが味方ということにも納得していただけるかとも思います。

脂質は糖質のようにエネルギーに変わりやすく、更にタンパク質のようにお腹持ちがよく、代謝される際に消費されるカロリーも少なく痩せすぎの方が糖質制限をする際に必要不可欠とも言え、そして血糖値には影響をほとんど与えない、そんな栄養素なのです。

しかしそんなあぶらですが注意点もあります。

まず一つめがトランス脂肪酸
マーガリンや加工食品、スナック菓子などに使われているあぶらです。腸内環境を悪化させたり、ホルモンバラス、体内の神経伝達物質をかく乱させたり、精神や脳悪影響を与えたり、様々な問題が生じるとして近年問題視されるようになりました。アメリカなどの国では既に規制がされていますが、日本ではまだ規制が軽く、様々な食品に使用されています。
いくらあぶらをとるべき!といってもこうした油には注意が必要です。
そのため、できる限り加工食品、市販の揚げ物、マーガリン、市販の菓子パンやデザートを食べる時、選ぶ時には注意してこのトランス脂肪酸というものが含まれていないか確認するようにしていただければと思います。トランス脂肪酸と書かれていなくても、合成植物油脂、加工油脂などはトランス脂肪酸が含まれている可能性があります。

二つ目があぶらの摂りすぎです。
いくら糖質制限中は血糖値に影響が出ないから太りにくいと言っても過剰に摂ったあぶらはやはり体に蓄積されてしまいます(汗)
また、それだけではなく、少食の方が「エネルギーをとるためにはあぶらをしっかり摂らないといけない!」と考えて突然あぶらを大量に摂取し始めると、消化しきれず胃もたれしたり、腸や他の臓器に問題が起きたり、腸内環境が悪化する危険もあります。
そして何より脂質代謝異常症の方は特に注意が必要です。そのため、脂質異常症の方が糖質制限をする際には必ずかかりつけの医師に相談するようにしてくださいね!

いかがでしたか、自分の糖質制限を見直してみて、タンパク質があまり摂れていない、あぶらを敬遠してしまっていた、ということはありませんか?
ここまでの話から糖質制限で不調にならないための方法をお伝えすると、「油とタンパク質は敬遠しないで摂る」「タンパク質がしっかり摂れない、痩せすぎてしまう、エネルギー不足感があるなどという方は油を意識する」「動物性食品も植物性食品も良い悪いはないのでバランス良く摂る」ということが言えるかと思います。

少し長くなってしまいましたが糖質制限をして不調になったのは糖質を摂取しないためでは無いということを考えていただけたなら幸いです!

今回はこれで失礼します、ご閲覧ありがとうございました、