食事のチカラ〜心と体に栄養を〜

栄養療法や食事など食で心身の不調を改善するために役に立つかもしれない情報を発信していくブログです。

鉄を摂っても治らない貧血。実はもっと深刻な栄養不足かも?こんな栄養も試して見ては?というお話

こんにちは、今日もご閲覧ありがとうございます!

先日に引き続き貧血についてのお話です。

貧血になると単に疲れやすくなったり冷えやすくなったり、目眩や立ちくらみがしたりと言うだけではなくもっと多くの深刻な不調の原因になる可能性がありますよ!というお話で、改善のために必要な栄養素は鉄だけではないということもお伝えしたかと思います。そこで挙げた栄養をおさらいしておくと
①鉄
葉酸
③ビタミンB6
ビタミンB12
亜鉛
⑥タンパク質
⑦ビタミンC
ナイアシン
マグネシウム
の9つだったかと思います。

今回はその栄養素一つ一つを解説していこうと思います!

①鉄
貧血と聞いて真っ先に思い浮かべる栄養素かと思います。
とにかく鉄をとれば貧血は改善すると考える方も少なくありませんが、先程もお伝えしたように鉄だけでは改善しにくいですし、鉄には種類があり、ものによってはほとんど吸収されてくれないものもあります!

鉄には動物性食品に豊富な「ヘム鉄」と植物性食品に豊富な「非ヘム鉄」のに種類があります。ヘム鉄の方はレバーや赤身肉、魚の血合いや赤身の魚に豊富に含まれるのですが、こちらは吸収率が10~20%と高く、また吸収が阻害されにくいと言われています。
それに対して非ヘム鉄は、ほうれん草やプルーン、一部のナッツ等に豊富に含まれ、吸収率は2~5%とかなり低いです。
更にお茶に含まれるタンニンという成分や食物繊維により吸収が阻害されやすく更に鉄としての効果を得にくくなってしまいます。更に利用されるためにビタミンCの必要になるという点からも効率としてはあまり良くないかと思います。

そして気をつけていただきたいのが同じ動物性食品でも、貝類や卵に含まれるのは非ヘム鉄であるという点です。
動物性食品でも意外とこの二種類は意外と知らない方も多いので注意していただければと思います!

②③葉酸、ビタミンB6
この2つの栄養素は協力して働くため、できるだけ一緒に摂取する必要があります。この栄養素は造血に関わり、良質な血液を作るのに不可欠という点からも貧血改善に効果が期待できる英よう素です。
こちらは動物性植物性の区別はありませんが、注意点を挙げるとするなら他のビタミンB群と一緒に摂った方が吸収率が上がるという点、ストレスや糖質、アルコールの過剰摂取で消耗しやすい点などでしょうか。

ビタミンB12
こちらも貧血改善にかなりの効果が期待できると言われるビタミンですね。同じくビタミンB群の一つなので他のビタミンB群と合わせて摂ると良いかと思います。タンパク質の吸収や利用に欠かせない栄養素であるという点から、タンパク質から作られる血液成分、赤血球、白血球、血しょうなどの正常な形成と維持という点でも貧血改善に役立つとされているそうですね。
植物性食品には含まれないため、野菜ばかり食べている、肉や魚をほとんど食べないという方は不足しがちなので思い当たる方は、鉄分の補給という面からも肉や魚を意識して摂るように心がけていただければと思います。

亜鉛
こちらもこのブログで注目のミネラルとして何度か取りあげていますね。精神疾患や血糖値、細胞再生まで様々な役割を期待できる栄養素です。貧血に鉄というのはよく知られていますが実は亜鉛欠乏性貧血という貧血も存在し、こちらは血液と言うより赤血球の膜の維持に関わり、亜鉛が不足することでその膜が壊れやすくなり中の成分が漏れ出てしまいやすくなるという状態になるとされています。
亜鉛は不足しやすく、現代のほとんどの人に欠乏症が見られると言われていますのでぜひ積極的に摂取していただければと思います。また、吸収率が30%と低いことに加え、鉄同様食物繊維などによって吸収が阻害されてしまいます。かなり意識をしなければ必要量をまかなうのは難しいですが牡蠣やレバー、高野豆腐、ナッツなど様々な食べ物を上手く取り入れて日々摂取したいですね。

長くなってしまいそうなので一旦ここで切らせていただきます(汗)
残り4つの栄養についてもできる限り早くご紹介したいと思います!

貧血はとにかく鉄をとれば良い!という訳では無いことを知っていただけたなら幸いです…。
今回はこれで失礼します。ご閲覧ありがとうございました!